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有機農産物とは

有機農産物とは国が定めるJAS法に従って生産する事が出来ると登録認定機関に認められた認定事業者が、 自ら定める内部規程に従い生産し、格付作業を実施し、有機JASマークを貼付した農産物のことを言います。 消費者の立場に立てば、有機JASマークが貼付され、有機〇〇という商品名が記載された農産物が有機農産物であり、 国が定める一定の基準に準じたルールに従い生産されたことが保障された農産物であると言えます。

特に有機農産物のJAS規格には具体的に以下のような基準が定められています。

  • 種まき又は植付けの前2年(多年生にあっては3年)以上の間、禁止農薬や禁止肥料を使用しないように管理された水田や畑で栽培

  • 水田や畑から出る農産物の残渣に由来するたい肥などを使用し、認められた肥料や土壌改良資材だけで土作りを行う

  • 使用する種苗は有機の圃場や施設で生産されたものを基本とする

  • 遺伝子組みかえ技術を使用しない

  • 収穫後の管理においても、有機農産物以外の農産物と混ざったり、薬品などに接触しないよう管理する  
    など

 

有機農産物と認められるには

「有機」という表示を行い、有機JASマークの貼付を農産物や加工食品に行う事ができるのは、 有機JAS認定を受けた認定事業者のみです。 この認定事業者になるためには、農林水産大臣が審査の上に登録した登録認定機関に認定申請を行う必要があります。 例えば、収穫した農産物に「有機」という表示を行い、有機JASマークを貼り付けるには、 事前に登録認定機関に申請を行い、認定の技術的基準を満たしていると登録認定機関に認められていなければなりません。

 

国産有機農産物の現状

国産有機農産物の流通について 農林水産省によると、国内における有機農産物の格付実績は48,596t、国外における格付実績は1,295,266tとなっています(平成18年度 認定事業者に係る格付実績 PDF:65KB 参照)。 国内に流通する有機農産物の総数1,343,862tのうち、3.6%が国内、96.4%が国外における有機農産物であることがわかります。 野菜、米、緑茶などの格付実績は相対的に高く(それぞれ22.0%、33.2%、77.4%)推移しますが、前年比となるとそれぞれ82.4%、 42.4%、93.1%と前年を割り込む結果となっており、国外の有機農産物への依存度が高まっています。 また、豆類やさとうきびなどの二次加工品として利用される加工原料は特に、国外の有機農産物に強く依存している状況です。

 

 

JAS法とは

日本農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(以下JAS法)に基づく制度として、
以下のような2つの制度があります。  

  1. JAS規格制度  

  2. 品質表示基準制度

1.のJAS規格制度とは、農林物資の品質の改善、生産の合理化、取引の単純公正化、使用又は消費の合理化 を図る目的で制定されたものであり、日本農林規格(以下JAS規格)による検査に合格した製品に JASマークの貼付や表示を認める任意の制度です。
2.の品質表示基準制度とは、農林物資の品質に関する適正な表示を行わせる事によって一般消費者の選択に資することを目的に 制定されたものであり、農林水産大臣が制定した品質表示基準に従った表示を製造業者や販売業者が行わなければならないとする 義務の制度です。

1.のJAS規格制度が定めるところによると、 JASマークの貼付や表示がされている食品は、国の定める規格に準じて生産・加工された食品であり、 例えば、JASマークの表示された醤油が規格に定める手順で生産された醤油であることを明示する基準であると言えます。

2.の品質表示基準の定めるところによると、 市場に流通する全ての食品はそれぞれ品質に関する表示の義務があり、その品質に関する表示の義務を果たさない食品は 市場に流通してはいけないとするものです。

 

農林物資とは(JAS法より抜粋)

第2条  この法律で「農林物資」とは、次の各号に掲げる物資をいう。ただし、酒類並びに薬事法(昭和35年法律第145号) に規定する医薬品、医薬部外品及び化粧品を除く。  

一 飲食料品及び油脂  
二 農産物、林産物、畜産物及び水産物並びにこれらを原料又は材料として製造し、又は加工した物資(前号に掲げるものを除く。)であって、政令で定めるもの

 

JAS規格とは

JAS規格とは、日本農林規格の略称であり、農林水産大臣が農林物資の種類を指定して規格を制定します。 平成20年5月現在で66品目、216規格が存在します。 大きく分けて2種類のJAS規格があります。

① 品位、成分、性能などの品質についての基準を定めるいわゆる一般のJAS規格
② 生産の方法についての基準を内容とする特定JAS規格

一般のJAS規格
特定JAS規格
JASマーク
有機JASマーク
特定JASマーク
生産情報公表JASマーク

このうち、有機農産物のJAS規格は②の生産の方法についてのJAS規格に含まれ、有機農産物の生産の方法についての基準などが 定められています。

 

任意の制度と義務の制度について

JAS規格制度は任意の制度であり、品質表示基準制度は義務の制度です。 醤油を生産を例にすると、 醤油の生産方法などに関するJASマークの貼付や表示は製造業者の自由(任意の制度)、 醤油の成分や品質などに関する表示は必ず行わなければならない(義務の制度) と言うことです。 ただし、有機農産物に関するJAS規格に関して、有機○〇などの表示を行う際は、 必ずJASマークの表示を行わなければならないと定められています。

  【有機農産物の名称の表示】

  1. 「有機農産物」

  2. 「有機栽培農産物」

  3. 「有機農産物○○」又は「○○(有機農産物)」

  4. 「有機栽培農産物○○」又は「○○(有機栽培農産物)」

  5. 「有機栽培○○」又は「○○(有機栽培)」

  6. 「有機○○」又は「○○(有機)」

  7. 「オーガニック○○」又は「○○(オーガニック)」

(注)「○○」には、その一般的な農産物の名称を記載すること。

 

登録認定機関とは 

登録認定機関とは、ISO/IECガイド65と呼ばれる製品認証を行う機構に求められる国際的な一般要求事項を採用し、 農林水産大臣から登録を受けた機関です。 その機能としては、認定事業者の行う認定申請に対し、その内容が基準を満たしているかどうかの確認を行い、 認定の適合性を判断します。

 

認定事業者とは

認定事業者とは、登録認定機関に対して認定の申請を事前に行い、JASマークの貼付や表示を行おうとする事業者のことを指します。 有機農産物や有機加工食品に関する認定事業者については、生産行程管理者小分け業者輸入業者の3種類があります。 認定事業者になるための申請を行おうとする者は、この3種類の中からどの認定事業者になるのかを選択し、 認定を受ける対象となる農林物資を選択します。これに対応したJAS規格に従って、申請に必要な規程類を作成します。

 

生産行程管理者とは

JAS法第14条2項によると、 「生産行程管理者は、農林水産省令で定めるところにより、ほ場又は事業所及び農林物資の種類ごとに、 あらかじめ登録認定機関の認定を受けて、その生産行程を管理し、又は把握している当該認定に係る農林物資について 日本農林規格による格付を行い、当該農林物資又はその包装、容器若しくは送り状に格付の表示を付することができる。」 とあります。 すなわち、登録認定機関から認定を受け、生産された農産物や加工食品に有機という表示を行う個人・組織を問わない管理者であり、 格付の表示を行う(有機JASマークの貼付または表示を行うこと、以下同じ)事業者を指します。

 

小分け業者とは

JAS法第15条によると、 「小分け業者は、農林水産省令で定めるところにより、事業所及び農林物資の種類ごとに、あらかじめ登録認定機関の認定を受けて、 格付の表示の付してある当該認定に係る農林物資(その包装、容器又は送り状に当該表示の付してある場合における当該農林物資を 含む)について、小分け後の当該農林物資又はその包装若しくは容器に小分け前に当該農林物資又はその包装、容器若しくは送り状に 付されていた格付の表示と同一の格付の表示を付することができる。 とあります。 すなわち、納品された有機農産物や有機加工食品などの小分け作業を実施し、小分けを行った当該製品に有機という表示を行い、 格付の表示を行う事業者を指します。

 

輸入業者とは

JAS法15条の二によると、 「輸入業者は、農林水産省令で定めるところにより、事業所及び指定農林物資の種類ごとに、あらかじめ登録認定機関の認定を受けて、 農林水産省令で定める事項が記載されている証明書又はその写しが添付されている当該認定に係る指定農林物資について、 その輸入する当該指定農林物資又はその包装、容器若しくは送り状に格付の表示を付することができる。」 とあります。 すなわち、農林物資についてJAS規格による格付の制度と同等の水準にあると認められる格付の制度を有している国として 農林水産省令で定められている外国より輸入した有機農産物と有機加工食品について、有機という表示を行い、格付けの表示 を行う事業者を指します。

 

内部規程とは

内部規程とは、申請を行おうとする農林物資のそれぞれに定められた認定の技術的基準に従い、 認定事業者が自ら定めるルールです。 この内部規程は「生産行程の管理又は把握の実施方法として具体的かつ体系的」に整備しなければなりません。 また、内部規程を作成するには「飲食料品及び油脂の格付の表示の様式及び表示の方法」や、「生産行程についての検査方法」などの 守らなければならない基準が幾つか存在し、こういった基準を網羅的に内部規程として整理する必要があります。

 

認定の技術的基準とは

認定の技術的基準とは、農林物資のそれぞれに定められた認定申請を行うのに必要な技術的な管理項目に対する基準を定めたものです。 この技術的基準に従い、登録認定機関は認定申請の確認作業をや適合性の判断を行います。

 

格付とは

格付とは、農林水産大臣が指定した農林物資についてJAS規格に従った品質が保持されているかどうかを検証する行為を指します。 品位、成分、性能などの品質についての基準を定めるいわゆる一般のJAS規格についての格付であれば、格付を行おうとする 当該の農林物資に関連する必要な試験検査を実施し、品質についての保証を与える行為が該当します。 また、有機農産物のJAS規格などが含まれる、生産の方法についての基準を内容とする特定JAS規格については、格付を行おうとする 当該の農林物資の作り方が検査の対象となる為、自ら定める内部規程に従って生産の行程が行われたことを検査する行為が該当します。 それぞれの検査の方法に従い、格付を実施し、適合性が確認された農林物資についてのみJASマークの貼付若しくは表示が可能となります。

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